お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

【城の歴史40】江戸時代最大の内乱・島原の乱と城の関係

初代将軍・家康が推し進めた徳川幕府の基盤づくりは、2代・秀忠、3代・家光と、政策を継承した2人の将軍によって、安定した幕藩体制が整いつつありました。封建社会を目指す幕府にとって、「何人も神のもとに平等」というキリスト教の教えは都合が悪かったこともあり、慶長18年(1613)には全国にキリスト教禁止令を発布し、鎖国政策が強化されていきます。 幕藩体制が軌道に乗ると思われたその時期に、江戸時代最大の内乱が起こります。寛永14年(1637)、島原半島(長崎県)で起こった「島原の乱」です。島原の乱は、キリシタン農民たちによる一揆です。天草四郎(益田四郎時貞)を総大将に、島原半島の「原城(はらじょう)」 …

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