お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

【城の歴史49】城好き日本人が望んだ城郭の再建

日本人は城が好きです。春は城へ桜を観に行き、地方へ観光に行けば、城に立ち寄ることが多いでしょう。毎年花見に行っていた公園が実は城だったとか、そういえば子どもの頃の遊び場が城だったなど、無意識に城へ行っていたという方もいるかもしれません。その行動を促しているのは、好きだからという理由だけではなく、日本人のDNAに刻まれた先人たちの記憶かもしれないと私は思うのです。 「【城の歴史46】日本最後の城・園部城」でご紹介した「園部城(兵庫県)」のように、明治以降に新政府の許可を得て建てられた城はいくつかありました。けれど廃藩置県や廃城令を経て、明治初期に日本の城は激減します。世界の列強と肩を並べ、近代国 …

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