昭和20年8月12日、満州国鶏寧県麻生区(現:中華人民共和国黒龍江省鶏西市麻山区)において、哈(は)達(た)河(ほ)開拓団の開拓民のうち421名がソ連軍戦車と匪賊(満洲国軍反乱兵)の挟撃に遭い、戦死或いは集団自決したと言われている事件である。 既に、これまでに述べてきたように、テヘラン・ヤルタの会談でソ連の対日参戦は合意事項であったが、8月9日を期して機甲軍団を中心とするソビエト軍はソ満国境を突破、満洲国内に雪崩れ込んできた。 昭和19年頃より、南方へ日本本土へと兵力を抽出・転用されていた関東軍は、更に昭和20年7月以降の「根こそぎ召集」によって、老人・病弱者の老幼婦女子だけとなっていた。 …
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