お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

続日本100名城から学ぶ山城の構造と面白さ

私が日本で一番好きなお城は、兵庫県豊岡市出石町にある「有子山城(ありこやまじょう)」です。出石(いずし)というと、そばを小皿に分けて提供する「出石皿そば」が名物で、「辰鼓楼(しんころう)」という札幌の時計台と並んで日本最古と言われる明治初期の時計台があります。辰鼓楼の近くには出石城という近世城郭があり、城下町はいつも観光客で賑わっています。 有子山城は、その出石城の背後にある標高321mの有子山の上に築かれた山城で、1時間ほど山道を登った先には、美しい石垣がひっそりと残る素晴らしい城です。平成29年には、公益財団法人 日本城郭協会が選定する「続日本100名城」にも選ばれました。 山城は、自然の …

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