お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

名古屋城と金の鯱

名古屋城と言ってイメージするものは何でしょうか?そう、「金の鯱(しゃちほこ)」ですね。鯱は、まさに名古屋城のシンボルです。金の鯱に対する名古屋の人たちの想いは、とっても熱いものがあります。今回はそんな名古屋人の「金シャチ愛」についてのお話です。 鯱は、姿が魚で頭が虎の想像上の動物です。「魚へん」+「虎」の、まさに文字通りの姿をしています。火事になったら口から水を噴いて火を消すと言われ、建物の守り神として、主に屋根のてっぺんに付けられます。奈良県の東大寺大仏殿のてっぺんにある飾りを「鴟尾(しび)」と言いますが、鯱は鴟尾が変形したもので、役割はどちらも同じ火除けのまじないです。 江戸時代はじめの築 …

この続きは、ロンダンを定期購読頂くことで閲覧が可能です。

価格:月額1100円(税込)

ログインして閲覧する

お城カタリストの城語り 
過去記事一覧

テキストのコピーはできません。