お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

【城の歴史6】古代史上最大の海戦 白村江の戦いの謎

飛鳥時代の古代山城は、「白村江(はくそんこう)の戦い」の大敗をきっかけに、自国の防衛のために築かれた城です。古代山城を理解するためには、この戦いの背景を理解する必要があると思いました。白村江の戦いとは、一体どのような戦いだったのでしょうか。 当時の朝鮮半島では、高句麗(こうくり)・百済(くだら)・新羅(しらぎ)の三国の争いに、中国の唐(とう)が加わり、社会的な緊張が続いていました。白村江の戦いは、唐と新羅の連合軍と対戦した古代史上最大の海戦です。天智天皇2年(663)に、朝鮮半島の中西部を流れる川の河口付近で、倭国と連合軍は激突しました。白村江の戦いの発端となったのは、戦いの3年前に起きた百済 …

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