昭和20年9月13日に、近衛公は接収された横浜税関にマッカーサーを訪ねたが、通訳の能力不足で実質的な話し合いにはならなかった。 そして、10月4日には通訳に奥村勝蔵氏(日米開戦時、ワシントンの日本大使館一等書記官。既述した、9月27日の天皇―マッカーサー会談でも通訳を務めた)を同行させ、有意義な会談となったと記録されている。 この会談の中で、近衛公はマッカーサー元帥から『…今日は“ definit ”のこと(確かなこと、の意)を申し上ぐ…』との前置きの後、『公がリベラルを集めて、帝国憲法を改正せらるべし。而も此の改正は出来得る限り急速に、一刻も早く成し遂げらるゝことを要す、而して是が公の国家に …
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