前稿で、鐘をつく老人と若干9歳の小児の自刃が同じ延長線であったように思われると述べたが、今を生きている我々には想像すら覚束ない価値観、敢えて大仰に申せば、その「掟」が桁違いに異なっていたのかも知れない。 詳細は省かせて頂くが、「白虎隊」はその身分によって、士中(上級武士の子)一番隊・二番隊、寄合(中級武士の子)一番隊・二番隊、足軽隊に分けられていた。 士中隊の主な任務は藩主父子の護衛であったが、戦いが激しくなると前線にまで出撃した。最前線に取り残され、飯盛山で自刃した白虎隊は士中二番隊の少年たちであった。しかし、その年齢からもわかるように、あくまで予備の予備とされるべき部隊であった為、支 …
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