政界羅針盤

永田町や霞ヶ関からみた政局を中心に一般の方も楽しめる内容です。
普段の地元の景色と違う議員や政局が読み取れるよう分かりやすく解説・分析してまいります。

キーパーソンに聞く ~松田龍典 東京都議会議員~

東京都議会議員 松田龍典
松田龍典(34)

 神戸大学大学院を卒業後、丸紅㈱へ入社。約6年間オーストラリアやロシアなど飛び回る。退社後、柳ヶ瀬裕文参議院議員秘書を経て2020年東京都議会議員補欠選挙で落選。その後、昨年の東京都議選で初当選。

 大阪で勢いを増す日本維新の会。しかし東京都議会では1議席。今後東京での維新勢力がどうなるかキーパーソンにインタビューを敢行。今回は日本維新の会の松田龍典東京都議会議員に都政や東京での維新の立ち位置などについて聞いた。

◆政界入りのきっかけは
 「元々政治家になろうとは1ミリも考えてなかった。世界から日本に帰ってきた時、東南アジアも、どんどん都市が成長している中、日本だけ停滞感や閉塞感を感じた。自分で何ができるのか考えた時に一つの選択肢が政治かも、と思った」

◆なぜ都議会を目指したか
 「東京はスウェーデンの国家と同じ規模の予算を持っており、人も物もお金も東京に集まる。小さな行政区の割にお金もあるし知事や都議会でドラスティックに変えることが可能で、都議会は非常に魅力的だった」

◆補選落選時は
 「人生初めての選挙で落選。自分が否定された気持ちに。街の人に必要とされているのか?とメンタル的にきつい時期もあった」

◆どう克服したか
 「落選後、惜しかったね、次頑張れよ、と声をかける方が非常にいた。補欠選挙の時の、今は若い人が必要だ、という人たちの顔も浮かび、次の選挙で当選をし、働くことだと思い、メンタルを入れ替えて活動した」

◆東京都議会議員はどうか
 「当選当初、東京は第5波コロナ禍の真っ只中で医療体制が不足状況。都議会はすぐに臨時会を開き、本当にドタバタ。都民の困った声、飲食店からは協力金がなかなか振り込まれないという声に、少しずつ出来る事を対応。そして木下元都議の件。4ヵ月間で1回だけ都庁に来て400万円以上の都民の税金が支払われた。議員報酬を来てない人には払わなくていい、という条例案を他会派と共同でやろうとした。ただ、いつ自分たちにその火の粉が降りかかるか分からない、議員の身分を手厚く守りたいという抵抗勢力が半数以上おり、結局議員報酬の見直し条例は先送りされている。東京の議会こんなに遅れているのかと強く感じた」

◆重点政策は
 「東京ベイeSGまちづくり戦略。東京のウォーターフロントお台場を中心に再開発。シンガポールなどの都市は水辺空間が非常に発展し、数多くの人が集まる。東京はうまく開発できてないので、ウォーターフロント再開発にIRが必要。大阪は事業者も決まり、万博に向け進んでいる。関東圏は横浜市が撤退したので東京都でやろう、と訴え中」

◆衆院選で維新が大躍進だが都議会はどうか
 「東京では自民や民主でもない第3の選択肢として衆院選を戦ったが、都議会という意味だと都民ファーストが、第3極だった。ただ小池都知事の下、東京は良くなってきたのか。少しずつ変わっているが、そのスピードで果たしていいのか。今の10年はタイムスパンが違い、世界や時代の流れが早く、改革のスピードを上げていかないといけない。それが私たち維新の立場だと思っている。都議会でも東京でも維新がちゃんと発信をしていくことで、より多くの都民、国民に理解していただけると思う」

◆SNS発信について
 「自分の考えを発信も重要だが、より大事なのは、コメントなど、私の考えに対して、こうだ、とか反応が返ってくるのが楽しい。街中で演説をしても、こちらが喋るばかりで、向こうの声を聞く機会が実は少なかったりする」

◆どんな議員になりたいか
 「商社にいた時に一番感じたのは、日本は石油など何一つ資源がない。それでも世界第3位の経済大国となれたのは人の力だ。東京も人にしっかりと投資をする教育が必要。私の思う教育は生涯教育。社会に出ても学び直せる環境を作ることが、まだ日本は足りない。生きている限りは一生教育。人に投資をする環境づくりを東京だからこそ私は出来ると思っている」(敬称略)


《聞き手》京都芸術大学
客員教授 大西 健嗣

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