シネマティック・ロンダン

新作映画が出るたびに、どの映画を観ようか悩む人も多いのでは?シリーズ「シネマティック・ロンダン」では、フリーアナウンサーであり、映画パーソナリティーでもある津田なおみ氏による、おすすめ映画のレビューをいち早くご紹介します♪

「やくざと家族」

見終わったあと、希望とやるせなさが混濁して複雑な思いになる作品です。 昨年、『新聞記者』で日本アカデミー賞を受賞した。近年最も注目されている藤井道人監督作品です。 物語は3つの場面で構成されています。最初は1999年。やんちゃで無鉄砲な19歳の山本賢治(綾野剛)は、柴咲組組長(舘ひろし)の危機を救ったことから、父子の契りを結ぶことになる。柴咲組の組員として、家族となるのです。続く場面は2005年。賢治はこの世界で名を上げ、組と組長を守るために、罪を犯し逮捕されてしまいます。そいて、2019年、14年の刑期を終えた賢治が直面したのは、暴対法の影響で、世の中から排除されていくやくざの姿でした。 こ …

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