お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

【城の歴史32】大阪の地下に眠る秀吉の城

「大阪城は太閤さんの城や」 大阪の城といえば、やはり大阪城。本能寺の変で主君の織田信長が討たれたのち、信長の後継者として名乗りを上げた豊臣秀吉は、天下統一の一大拠点とするため大阪に大城郭を築きました。それが大阪城です。 関白そして太閤にまで登り詰めた秀吉は、「太閤さん」として大阪の人に愛されています。大阪城の二の丸には秀吉を祀る豊國(ほうこく)神社があり、鳥居の前には軍配を手にしてすっくと立つ秀吉の銅像が参拝客を見下ろします。大城郭を築いただけでなく、大阪の治水に励み、経済や文化の礎を築いた秀吉の存在感の大きさを、大阪城に行くたびにひしひしと感じるのです。 大阪城を訪れてまず驚くのは、広い水堀 …

この続きは、ロンダンを定期購読頂くことで閲覧が可能です。

価格:月額1100円(税込)

ログインして閲覧する

お城カタリストの城語り 
過去記事一覧

テキストのコピーはできません。