お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

【城の歴史24】巨大化する戦国大名の山城

城の構造は、時代背景や技術力の違い、地域性や気候・地質・石質の差異など様々な要因によって多種多様に変化してきました。【城の歴史】シリーズでは、城がなぜその形に変化したのかを歴史的観点からご紹介しています。 時代背景を知ることで、城郭構造の変遷をより深く理解することができます。また、城郭構造の歴史を通して日本の歴史を振り返ることで、城を築いた先人たち日本人の価値観や強みを知ることができます。今回は、戦国時代に巨大化していった戦国大名たちの居城をご紹介しましょう。 その戦国大名の居城の構造は、やはり「山城」です。鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて、高所の優位性から戦略的利点が認められ、高い山の上に …

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