お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

【城の歴史22】下剋上と戦国大名たちの城づくり

3代将軍・義満の「守護在京制」により、京都で暮らしていた守護大名たちは、「応仁・文明の乱」の戦乱によって荒れ果てた京都から逃げるように任地へと向かいます。甲斐国の武田氏や駿河国の今川氏など、任地である領国を治めた守護大名は、さらに力をつけて「戦国大名」に発展していきました。 その一方、守護が京都で暮らす間に職務を代理として任せた「守護代」が強大な力をつけ、守護を倒して国を支配し、戦国大名にのし上がった例もあります。それだけでなく、本来は守護や守護代たちに仕える地方武士の「国人」たちが、上司である守護たちを倒して戦国大名となることもありました。 まさに時代は戦国の世。下位のものが上位を倒し、その …

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