南北朝の動乱を収束した3代将軍・足利義満によって、室町幕府はようやく安定すると思われましたが、義満の死後には、幕府の支配力はみるみる衰えてゆきます。それに反比例するように、4代将軍・義持の時代には守護大名たちの権力は強大化し、近畿地方を中心に一揆が頻発して土着の農民たちが反抗します。 武家のトップである将軍の統率力なくしては、社会不安も増大するでしょう。尊い将軍の地位を「くじ」で決めてしまうほど将軍家は弱体化し、ついには6代将軍・義教が、有力守護の赤松氏によって殺害される「嘉吉の乱」まで起きる始末です。社会情勢に混乱の兆しが現れはじめます。 権力を増大させる守護大名と、支配力を弱小化させる室町 …
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