新型コロナウイルスで混乱した令和2年も、残すところあと僅かになりました。新時代を迎えた令和元年の今頃には、こんな未知のウイルスとの戦いが待ち受けているとは、誰も想像できなかったことでしょう。 日本人と感染症との戦いは、この新型コロナウイルスだけではありません。奈良時代の天然痘では、政治の中心を担っていた藤原不比等の4人の息子をはじめ、当時の日本の総人口の30%前後に当たる100万人以上が亡くなったとされています。この疫病からの救済と国家の安寧を願って造営されたのが、東大寺の大仏です。 古代から現代まで、日本では天然痘だけでなく、赤痢・インフルエンザ・はしか・風疹・コレラ・腸チフスなどがたびたび …
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