お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

琉球王国の聖なる中心地「首里城」の歴史と火災の今後

「世界遺産の首里城の正殿・北殿・南殿が全焼」 2019年10月31日。テレビをつけた途端に飛び込んできた衝撃的なニュースです。赤々と燃える炎の映像の中心にあるのは、無残にも燃え続ける首里城の悲しい姿でした。深夜の出来事にも関わらず、首里城の周囲には多くの地元・沖縄の方が駆けつけます。最後の姿を記憶に残したいと強く願ったからでしょうか。SNSには写真だけでなく数多くの動画も投稿されました。首里城を眺めながら、まるで自宅が燃えているかのように涙する人々の姿は、今でも胸に焼きついて離れません。 首里城は、450年続いた琉球王国の中心地であり国王の居城です。その中で、今回焼失した「正殿」・「北殿」・「 …

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