お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

お城のメンテナンスシステム

まだかまだかと気を揉んだ関西でも、先週やっと梅雨入り宣言がなされました。例年より20日ほど遅い梅雨入りです。梅雨が来ないのも水不足が心配ですが、雨が続いてジメジメするのは本当に憂鬱。洗濯物は乾かないし、出掛けるのは億劫だし、最近の異常気象で豪雨にもなりかねません。そんな空模様に一喜一憂する季節が到来しました。 雨の季節の憂鬱は、今の私たちと同じように、立派な天守を構える大名たちも同じこと。今回は、雨対策のメンテナンスシステムをご紹介します。 姫路城や彦根城など、江戸時代以前から現存する天守を思い浮かべてみてください。私たちが暮らす木造住宅やマンションにあって、天守にはない設備があります。例えば …

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