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サル痘を知って、備えましょう

 様々な感染症が猛威を振るっていますね。新たにサル痘が上陸し、おそらくあっという間に広がるのではないかという懸念がみなさんにあるのではないでしょうか。新型コロナウイルス同様、対策のためにまずはどんなことが今分かっているのか、知識を共有したいと思います。

【サル痘とは】
 サル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患です。感染症法では4類感染症に位置付けられています。

【感染経路】
 患者の飛沫・体液・発疹部位を介した飛沫感染や接触感染があると考えられています。今のところエアロゾル感染かどうかまでは分かっていません。サル痘に対するサーベイランス体制が十分整っていないことから、水面下で感染が広がっている可能性があります。
 今回の流行で報告されている症例の多くは男性であり、男性間で性交渉を行う者が多くの割合を占めると言われていますが、だからといって女性や異性間での性交渉で罹患しないわけではありませんので、ご注意ください。

【症状】
 WHOによると、サル痘の潜伏期間は通常では7~14日とされています。潜伏期間の後、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などが1~5日続き、その後発疹が出現します。発疹の多くは顔から始まり、体へと広がっていきます。初期は平坦ですが、水疱、膿疱化し痂皮化した後、発症から2~4週間で治癒します。発疹は皮膚だけではなく、口腔、陰部の粘膜、結膜や角膜にも生じることがあるため、注意が必要です。初期においては水痘や麻しん、梅毒などのその他の発疹症と酷似しているため、鑑別が困難なことがあるそうです。
 サル痘は多くは自然軽快しますが、小児や妊婦が重症となる場合があるので、周囲の方たちを巻き込まないことが大切です。

【治療法】
 症状が出た場合、対症療法になります。天然痘のワクチンが有効といわれますが、日本では天然痘のワクチン接種は行われていません。

【予防法】
 マスク着用を行い、咳エチケットを守り、流水手洗いやアルコール消毒を行ってください。良く触れる部分の消毒も行ってください。エアロゾル感染の可能性が否定できないため、人込みは避けてください。

【おかしいと思ったら】
 感染症法において4類感染症に指定されており、診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届出が必要な疾患です。そのため、気になる症状の場合は受診をすること、周囲の方に移さないように対策をとること、周囲の方は感染対策をきちんと講じることが大切です。

【さいごに】
 感染者や感染の疑いのある方々に対する差別や偏見は、人権の侵害につながるため、客観的な情報に基づいた判断と行動をお願い致します。

国立感染症研究所 
WHO. Monkeypox, 9 Dec. 2019 
https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/monkeypox

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