全日本作法会で20年以上、作法に携わり、企業や大学にてマナー研修を実施している筆者が送る日本の礼儀・作法に関するチャンネル。 一口に礼儀・作法といってもそこに隠されている、込められている日本の心、文化について発信していきます。
4.電話応対 携帯電話、最近はスマートホンが普及して、誰でも一台電話を持つようになりました。 遠くに居る人とでも、いつでも話ができます。とても便利な世の中です。 料金も、フェイスブック、ラインなどのSNSで繋がっておれば、無料で架けることができるのです。その分、家電と云われる、固定電話が少なくなってきています。 社員全員に携帯電話を貸与している会社も増えています。とはいえ、固定電話もまだまだ多くの企業で設置されています。 そこで、今回は会社における電話応対について考えてみたいと思います。 まず、電話の特徴です。 電話はまだ声だけの場合が多いので、お互いの表情が見えません。しかし、声は正直で …
報告・連絡・相談について ビジネスマナー研修において、「挨拶」の次に必須項目は「報告・連絡・相談」でしょう。よくその頭の言葉だけをとって「ホウレンソウ」と云われています。この中で、わかりやすいのが「相談」です。特に新人の頃は、些細なことでも相談してほしいものです。 長い組織人としての経験からお伝えすれば、自分がミスをしたときほど、人に報告や相談しにくいという気持ちはよくわかります。人に伝えると自分のミスがあからさまになるのですから。しかし、ミスしたときほど、早く相談してほしい。もちろんその時は、相談の前に報告ですが。いずれにしても、早く、先輩、上司に伝えるということが肝要です。 次に報告・ …
五月五日といえば、「端午の節供」「こどもの日」と一般的には知られています。 「端午の節供」とは、五月は旧暦(中国暦)では午の月にあたり、端は最初という意味があり、五月の最初の午の日を表します。 古代中国では紀元前278年に楚の家臣である屈原が失脚して川に身を投げたのが五月五日であったので、屈原の供養が端午節となったという説がありますが、信ぴょう性が疑われています。むしろ、それより以前に端午節は行われていたのです。 日本では、田植えの時期になります。田植えは神事であり、女性が田植えの前に穢れを祓うために菖蒲や蓬で葺いた家に閉じこもって過ごすという風習がありました。男性は前日から戸外に出払っ …
その二お辞儀と笑顔 前回「その一挨拶」は挨拶言葉について述べました。今回は挨拶の時に必要なお辞儀と笑顔についてです。 お辞儀は日本での挨拶に欠かせない所作です。外国では相手の目を見る、相手と目を合わせることで、お互いに敵意がないことを確認しあうのです。しかし、日本のお辞儀は、相手の目の前で自身の頭を下げます。当然、相手の目を見ることはできません。相手の行動がわからないということです。相手に全幅の信頼をよせているからこその所作です。相手を全面的に信頼することは相手を敬うということです。 お辞儀のポイント・つま先、かかとを揃えて真っ直ぐ立つ。・手は横に、指は全部揃えて。・腰から、首と背中を真っ …
その一挨拶 新年度がスタートして、新社会人の方もまだ慣れない職場に、毎日ドキドキ、ワクワクされているのではないでしょうか。 さて、今回は「ビジネスマナー」について述べます。 まず、最初にお伝えしておきますが、ビジネスマナーが特別なマナーというわけではありません。日常のマナー、人としてのあり方の延長線上にあるということを忘れないでください。 また、一度聞いたら身につくというものでもありません。全てのマナーについて言えることですが、マナーを学ぶことに終わりはありません。 完璧というのもありません。しかし、常に最善を尽くすことが肝要です。そのためには、まず、基本形を知り、身に付けることが必要と …