「節供」といえば、五節供(人日、上巳、端午、七夕、重陽の節供)を想像されることでしょう。五節供はいずれも陽の数字(奇数)が重なる月日で、遣唐使などによって日本に入ってきた古代中国の慣習が宮中に受け入られ、やがて武士社会から庶民に広がった慣習です。 五節供ほど一般に知られてはいませんが、地域や町村民による小さな節供と云われる行事があります。 そもそも「節供」とは何でしょうか。一年間で節目に当たる日(特定日)に特別な食物を神仏に供え、神様を迎えたり祖先の霊を祀ったりして、五穀豊穣の祈願や神霊との一体感を得ようとしたのです。 旧暦八月一日に農村地域で行われていた「田の実の節供」もその一つです …
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