和・作法の彩り

全日本作法会で20年以上、作法に携わり、企業や大学にてマナー研修を実施している筆者が送る日本の礼儀・作法に関するチャンネル。
一口に礼儀・作法といってもそこに隠されている、込められている日本の心、文化について発信していきます。

ひな祭りに込められた母の愛

 3月3日は「上巳の節供」です。「桃の節供」、あるいは「ひな祭」とも呼ばれています。 「上巳」というのは、元々は三月の上旬の巳の日を指していましたが、古代中国でも三月三日と決められていたようです。  この日に唐では官民ともに水辺で祓除をしていました。その風習が日本に伝わり、平安時代の「源氏物語」にも「曲水の宴」として、当時の公家社会での「上巳の節供」の様子が描かれています  日本でも、木の葉や紙を人の形に作り、それで自身の、あるいは幼い子供の体をなでて、厄をそれに移して流すという慣習がありました。このなでものがひな人形の元だと考えられています。現代でも「流し雛」として地方では残っています。   …

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