料理に対する考えが違うのは、食事の時に使う器にも影響します。 西洋料理では、同じような大きさ、形の器が使用されます。日本料理では料理によって、大きさはもちろん、形、色や柄も使い分けます。 江戸時代に茶人が、禅僧が懐に温かい石を入れてひもじさを忍んだという故事から名付けた、懐石料理は茶会の時にお客様をもてなすために出される料理です。その懐石料理では、飯、汁、向こう付け、煮物、焼き物、吸い物、八寸、香の物などが順に出されますが、どれひとつとして同じ器が使われることはありません。理と器の調和を考え、それぞれの料理にふさわしい大きさ、形、柄の器を選び、盛りつけます。 器が料理を引き立て、また料理が器を …
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