「昔し昔し、ナポレオンの乱に和蘭国の運命は断絶して、本国は申すに及ばず、印度地方まで悉く取られてしまって、国旗を挙げる場所がなくなった所が、世界中わずかに一箇所を遺した。ソレは即ち日本長崎の出島である。 出島は年来和蘭人の居留地で、欧州兵乱の影響も日本には及ばずして、出島の国旗は常に百尺竿頭に翻々して和蘭王国は曽て滅亡したることなしと、今と和蘭人が誇っている。シテ見ると此の慶応義塾は、日本の洋学のためには和蘭の出島と同様、世の中に如何なる騒動があっても、変乱があっても、未だ曽て洋学の命脈を絶やしたことはないぞよ、慶應義塾は一日も休業したことはない。 此の塾あらん限り、大日本は世界の文明国であ …
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