前稿の坂本龍馬に続いて、「維新三傑」のひとり西郷隆盛をみてみよう。 「徳川慶喜が虜になった男」とも称されている西郷隆盛は、文政2年(1827年)、鹿児島城下の下鍛冶屋町山之口馬場に、在村郷士・西郷吉兵衛隆盛の長男として生まれ、幼名小吉、16~17歳頃には吉之助を名乗った。 雅号は南洲、変名は菊池源吾、大島三右衛門など複数があった。 在村郷士は、薩摩藩での身分は普段の暮らしでは農民であったが、十等級の下から二番目であっても、れっきとした武士であり、自尊心は強かった。 弘化元年(1844年)、数え歳18歳になった西郷は、郡方書役助の役職に就き、農村を回って年貢を取りたてる末端の役人となった。 …
この続きは、ロンダンを定期購読頂くことで閲覧が可能です。
価格:月額1100円(税込)
ログインして閲覧する 会員登録して購入する