神話でわかる日本の心

神話は、我々の祖先の物語。そこには、日本人が大切にしてきたものが語られています。神話から、日本人を知ることは、ひいては自分を知ることに繋がります。
神社参拝を契機に祀られている神々が活躍する神話に興味を持ち始め、2012年に神話を伝える活動を始めた筆者が送る神話から読み解くことのできる日本人のDNA、守っていくべきものとは…。

敗者から観た日本神話 オオクニヌシ!

日本神話の最大の敗者と言えば、オオクニヌシだと言えるでしょう。なぜなら、地上界の王として国を出雲の地で治めていたにも関わらず、 突然やってきた高天原(たかまがはら)の使者から国を譲れと言われて、国を譲って隠遁したのですから。もともと争いを好まないオオクニヌシ。 兄神達との諍いで、殺されそうになっても立ち向かわず、逃げて、逃げとおしたのですから、今回も戦いませんでした。相手は、見るからに強そうなタケミカヅチという神様。 高天原のアマテラスからの強い要望であればと返事は、あいまいにして、二人の息子に委ねました。長男のコトシロヌシも事を荒立てたくない神様。 アマテラスがそうのように言うのであればと了 …

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