建設経済新聞社 since 1957 京都から発信する論壇マガジン

日本は八百万の神様の国。自然界のありとあらゆるところに神様がおられます。そんな多種多様な神様たちの出生についても、多種多様、びっくりするようなお話が伝わっています。日本の国生みを行ったイザナキノミコト、イザナミノミコトの夫婦の神様。太陽神アマテラスの両親でもあります。このイザナキノミコト、イザナミノミコトは、国生みを行って最中に妻のイザナミノミコトが火の神様を生んだ時に大火傷を負ってしまい、亡くなってしまいます。その大火傷を負ったとき、イザナミノミコトは、もがき苦しみ、嘔吐して、糞尿を垂れ流しながらも神様を生み続けました。このとき、たくさんの神様が生まれました。 嘔吐物からは、鉱山の神様でもあ …

今年も特別なお盆になりそうです。コロナ禍で２年目のお盆を迎えます。今年も、静かにご先祖様を迎えて、ゆっくりと一緒に過ごして、静かにお送りしようと思っております。お盆は、ご先祖様が主役の時です。向こう側から、お盆の間、戻って来られて、子孫の私たちと一緒に過ごされ、お盆が終わるとまた、向こう側に戻っていかれる。いつもの年ですと、この時期、花火大会があったり、盆踊りがあったりと賑わいます。花火大会も派手に花火を打ち上げて、ご先祖様に喜んでもらうものです。また、盆踊りも、みんなで音楽にあわせて、ご先祖様と一緒に踊るものです。ご先祖様と共にあることをいつも以上に意識する時でもあるのです。 日本人は、古い …

誕生日を迎えました。たくさんの方からお祝いのメッセージをいただき、嬉しく、有難く感じております。誕生日は、もうひとつの記念日でもあります。それは、母が、私をこの世に送り出してくれた日。ネイティブインディアンは、人生はリバースだと言います。生まれるときは、たくさんの人の笑顔に包まれながら、自分は泣きながらこの世にあらわれる。亡くなる時は、たくさんの人の涙に包まれて、自分は有難うと笑顔であの世に旅立っていく。自分と周り、真逆になる人生が、幸せな人生だと言えるそうです。 日本でも、赤ん坊として、この世に現れる時、神様の分身と考えられてきました。神様の世界から、自分たちが暮らすこの世にやってきた神様の …

ものというと物、者という漢字を思い浮かべます。具体的に目に見えている物体のようにも考えられます。でも、これが、”もの”という言葉になると随分、印象が変わってくるように思えます。ものがつく言葉というと、食べ物、飲み物、物置、生き物、けもの、曲者、よそ者、化け物、物の怪といろいろあります。でも、それらの言葉には、目に見えているもの以外のものがあるように気がするのです。食べ物については、植物、動物などの命をいただくものであり、そのいただいた命は、私達の中で生き続けると考えられてきました。飲み物もそうです、水は神様でもありますし、命が宿ってもいます。また、果汁や牛乳などの飲み物は、水以外にも果物の命、 …

コロナウィルスの感染は、昨年１月に始まり、まだ収束する気配も見れない状況です。来月には、東京オリンピックも開幕するので、いろんな制限はある状況ですが、選手は全力を出し切り、我々は全力で応援するような時間にしたいです。コロナの報道を観ていて思うことがあります。コロナをやっつけるとか、撲滅するみたいな文言があり、少し違和感を感じるのです。コロナウィルスもそうなのですが、疫病は、私たちの住む地球が生み出したものです。私達にとっては、厄介な相手ではありますが、地球にとっては、私たちと同じ存在のような気がするのです。私達、人間にとっては、生活に制限を与え、同胞を死に追いやる憎き相手ではあるのですが、地球 …