【ケースワーカーから政治家の道へ】 弱冠33歳にして、全国最年少女性市長の川田翔子八幡市長は、いまや注目の的である。これからどのように八幡市政を担っていくのだろうかと興味深々でインタビューに臨んだ。 川田市長は京都大学を卒業後、京都市役所に就職。生活保護のケースワーカーとして従事した。知的障害を抱える弟を受け入れてくれる学校が住まい近郊にはほとんどなく、苦労している両親の姿を見て育ったことが、社会的弱者をサポートする仕事を志すきっかけとなったそうだ。 【山東昭子参議院議員との出会い】 しかしながら、行政のサービスだけでは、それがなかなか叶わないことを実感し、政治家への道を志そうと決心した。そん …
【誇り高き向日市民】 重厚な応接室で待機していると、安田守市長はさっそうと現れた。任期は3期目、全身に自信がみなぎっている印象を強く受けた。 筆者とは自民党所属時代から旧来の付き合いであり、和やかな歓談が続いたが、ある話題の流れから「向日市を京都市の隣の市と言ってほしくない。京都市が向日市の隣の市ですよ」と、市長が熱く語る場面があった。どういうことかと聞くと、「向日町駅」は「京都駅」より一年早く開業し、京都府内で最も歴史の古い鉄道駅だそうだ。また、平安京の都が建設される以前に、長岡京の都が向日市のあたりに出来ていたと言う。向日市民はこのことを誇りに思っており、同じ乙訓郡の沓掛などの地域は京都市 …
【世界的規模の解体アタッチメントメーカーの経営者】 岡田祐司氏は国内最大の解体アタッチメントメーカーであるオカダアイヨン㈱の創業家一族出身の現社長である。 同社は、アメリカ、ヨーロッパ、アジアでも製品を販売している世界的な企業。氏は世界中の自社拠点、取引先への出張で多忙を極めている。2ヵ月前からお願いして、ようやくインタビューの約束を頂いた。 【泥まみれ、油まみれの駆け出し時代】 氏は、叔父の勧めで、勤めていた設計事務所を辞めて、同社に入社した。創業者の親戚といえども、若い頃は現場で仕事を叩き込まれた。六本木ヒルズの地下岩盤の掘削現場でも自社の油圧ブレーカーを持って働いた。当時は修理も現場で行 …
【大工上がりの一級建築士】 「私は元大工なんです。若い頃は建築の現場で、のこぎりやかんな、墨壺などを使って働いていたんです」。 日焼けした精悼な笑顔で語り始めた。㈱髙岸工務店一級建築士事務所代表取締役社長の髙岸健司氏は、現在一級建築士として同社を率いている。 何がきっかけで大工から一級建築士の道を歩むことになったのか、興味深々で聞いてみると、意外な答えが返ってきた。「父とは反りが合わず、いつも反感を持っていました。父は、二級建築士だったので、越えてやろうと思ったんです」。 どうやら、父への反骨精神が挑戦へのバネになっているようだ。 【不屈の精神で一級建築士試験へ挑戦】 一級建築士の資格を取る為 …
【和紙の里】 福井県のJR鯖江駅から程なく車を走らせると、山の麓に「越前和紙の里」が見えてくる。この地域には多くの和紙製造の会社が集まっており、その技術は、戦国時代から脈々と受け継がれている。 その中で伝統を守る1社が、『和紙屋 ㈱杉原商店』である。杉原氏にまず案内されたのは、約100年前に建てられたという大きな蔵。内部には和紙で作られた小物や便箋などの商品を扱うショップがある他、和紙製の室内装飾品の数々が鮮やかに展示されている。 【和紙と戦国武将】 杉原氏はインテリジェントな雰囲気を纏い、古い文献を捲りながら話し始めた。 手元の文献には、戦国武将が他の武将に宛てて書いた和紙の書状が掲載されて …