新作映画が出るたびに、どの映画を観ようか悩む人も多いのでは?シリーズ「シネマティック・ロンダン」では、フリーアナウンサーであり、映画パーソナリティーでもある津田なおみ氏による、おすすめ映画のレビューをいち早くご紹介します♪
久しぶりに映画のロケ地を訪ねました。行ってきたのは岡山県倉敷市玉島です。ここでロケがされたのは、昭和33年の東京の下町を舞台とし、夕日町三丁目に暮らす人々の温かな交流を描く『ALWAYS 三丁目の夕日』 建設中の東京タワーや上野駅、蒸気機関車C62 、東京都電(チンチン電車)など当時の東京の街並みをミニチュアとVFXで再現したことも話題になりました。また、映画に出てくる、三丁目の住宅、商店、街並みは全てセットで再現、三輪自動車ミゼット、電気冷蔵庫など、作品中に出てくる店にある商品などはほとんどが各地から集められた本物でした。山崎貴監督は、当時のものを忠実に再現するということ以上に、人々の記憶や …
最近思うのは、表現したいことがあり続ける映画監督は、チャレンジし続けると言うこと。あ、これは、監督に限ったことではないですが…。 やはり、伝えたいことなど生きがいを持っている人は、年齢関係なく、心がいつもフレッシュで新しいことに興味があり、なんでも吸収しようとする意欲があるなぁと思うのです。 以前、「おかえり、寅さん」が絶賛公開中の山田洋二監督と、映画館での舞台挨拶でご一緒した時に感じたことがありました。その時、少し待ち時間があり山田監督は一本映画をご覧になりました。それは当時公開中だった、スティーブン・スピルバーグの「レディ・プレイヤー1」でした。主人公がアバターを使って仮想空間で仲間などと …
いやはや、すごい映画を見ました。強すぎる絆は、生き抜くチカラになり、「一卵性母子」、そんな言葉がぴったりの母と子が主人公の作品。しかも、権威ある仏文学の最高峰ゴングール賞を史上唯一2度受賞した文豪、ロマン・ガリの自伝『夜明けの約束』の映画化です。ロマンは、フランスの三島由紀夫と評されている作家で、それ以外にも、外交官、自身の作品の映画監督、さらに『勝手にしやがれ』の主演女優、ジーン・セバーグの夫でもありました。本作は、実在した彼の半生を、母からの凄まじい愛情とともに描いていきます。 ユダヤ系ポーランド人移民の母ニーナ(シャルロット・ゲンズブール)と暮らすロマン(ピエール・ニネ)。母子はユダヤ系 …
日本映画はハリウッドで、結構リメイクされています。古くは黒澤明の『7人の侍』ですが、90年代はホラー映画の『リング』『呪怨』などがジャパニーズホラーと呼ばれ、沢山リメイクされました。良い脚本で自国でヒットした映画にハリウッドは素早く目をつけて、うまくリメイクします。 今回、ご紹介するのは2011年に公開され、大ヒットしたフランス映画『最強のふたり』のハリウッドリメイク版です。全米では、オリジナルを超える大ヒットになりました。 スラム街出身のデル(ケビン・ハート)は、失業中で妻と子供からも見放され、住む家もなく孤独な毎日です。 ところが、事故で首から下が動かなくなり、車いす生活の大富豪フィリップ …
前作『イタリアは呼んでいる』に続く、人気シリーズの新作です。 英国人中年男性2人が旅をし、食、風景、音楽、台詞など、あちこちに創意工夫が凝らされているロード・ムービーです。 コメディアンとして活躍しながら、『あなたを抱きしめる日まで』の脚本執筆で、2014年にアカデミー賞脚色賞にノミネートされたこともあるスティーヴ・クーガンと、多彩な声色を自在に扱い、大英帝国勲章も授かった人気コメディアンのロブ・ブライドンが、いずれも本人役で登場、グルメ取材の旅に出ることになりました。本人役だから、彼らのセリフのどこまでが脚本で、どこからがアドリブなのかわからないのも本作の面白さです。 今回の舞台はスペイン。 …