昭和11年(1936年)公開の映画を見ました。ちょうど、松竹映画が大船に撮影所を開所した年で、記念すべき大船一作目の「家族会議」です。横光利一の原作を当時、松竹がテーマにしていた小市民映画(市井の人々の生活と生活感情を描く日本映画の一傾向)を多数監督した、島津保次郎の監督作品です。 本作は、その年の第13回キネマ旬報ベストテンでは第6位になり、映画ファンからも一定の評価を得ました。昭和29年にはリメイクもされ、4回に渡ってテレビドラマにもなっています。当時の株式相場での東西合戦と恋愛劇を絡めた、少し珍しい物語です。 東京・兜町で活躍する株屋の重住高之。大阪に住む仁礼泰子と恋人同士なのですが、泰 …
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