新作映画が出るたびに、どの映画を観ようか悩む人も多いのでは?シリーズ「シネマティック・ロンダン」では、フリーアナウンサーであり、映画パーソナリティーでもある津田なおみ氏による、おすすめ映画のレビューをいち早くご紹介します♪
ポスターなどをみていると、軽いタッチのコメディ作品だと思っていたのですが、特殊詐欺の実態や混乱する人間関係など、リアルな物語が展開する作品です。でも、音楽を主体にしているので、ノリのいい作品でもあります。 刑事一筋30年の成瀬(阿部寛)は、コンプライアンスを無視し、昭和の雰囲気を引きずったまま、違法スレスレの捜査や部下へのパワハラで周囲から疎まれています。ある日、ついに異動を命じられるのですが、その先は、なんと、警察音楽隊!しかも子供の頃に和太鼓経験があるというだけで、ドラムを担当することになるのですから大丈夫なのかしら? 「なんで私が?」人生には、そう思う出来事が降りかかる時があります。 …
今の高齢化社会をリアルに描き見につまされました。きっとヨーロッパの人々もそう感じたのでしょう。。第75回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションの「ある視点」部門で、新人監督に与えられるカメラドール特別表彰を受賞した本作。早川千絵監督のオリジナル脚本による長編デビュー作だと聞いて、さらにびっくり。。 高齢化社会に対応するため、75歳以上を対象に、自分の生死を選べる制度 『PLAN75』 が、国会で可決・施行されます。78歳の角谷ミチ(賠償千恵子)は、ホテルの客室清掃員として働いていましたが、高齢を理由に解雇されます。次の仕事も決まらず、住む場所も失いそうになった時、「プラン75」の申請を検 …
今年の個人的ベスト3に入りそうな作品です。松阪桃李の演技がすごすぎて・・・。是非見て欲しいのでご紹介します。 心が流浪するとはこういうことなのかと思う作品 鑑賞後、自分の内面にじわじわと浸透していく感じ。映画と一体になるような味わいがあります。2020年本屋大賞を受賞した凪良ゆうのベストセラー小説の映画化です。『悪人』や『怒り』の李相日監督が、社会に居場所のない人物の心のうちを丁寧にすくい取ります。 大学生の佐伯文(松坂桃李)は、ある雨の夕方、公園でびしょ濡れの少女・更紗(白鳥玉季、成人役は広瀬すず)に傘をさしかけます。文は、帰りたがらない彼女と自室で二ヶ月過ごしたことによって、誘拐の容疑 …
好きな俳優は誰?と聞かれると、「オードリー・ヘップバーン」と答えるわたし。今でも、ファッションもあの笑顔も、存在の透明感も他の女優には醸し出せないものがあります。 本作は、オードリー・ヘップバーン初のドキュメンタリー映画です。過去の貴重なアーカイブ映像と、彼女の近親者へのインタビューによって構成されています。特に、息子や、彼女が晩年を過ごしたスイスの家の庭師の言葉は、個人としてのオードリーの姿が立ち上がってくるのです 前半は、戦争に翻弄された辛い子供時代に加え、『ローマの休日』でスターの仲間入りをしてからの輝かしい姿を捉えます。後半は、自身の子供への深い愛情、晩年のユニセフ国際親善大使として …
アニメーション映画のヒット作はいまや、ディズニーやピクサーだけではありません。バナナのような形で、全身黄色のキャラクターが多数登場する『ミニオンズ』の世界的ヒットを生んだイルミネーション・スタジオは、続々とアニメーション映画を生み出しています。2017年日本公開の『SING/シング』は世界的大ヒットとなり、近年のミュージカル映画ブームのアニメーション部門の牽引役となりました。今回、ご紹介するのは、その続編です。 前作から5年。コアラの支配人バスターの奮闘で、ニュー・ムーン劇場は見事復活。あがり症の象のニーナ、25匹の子豚がいるロジータや元ギャングのゴリラのジョニーなど、仲間も活躍して、劇場は連 …