お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

築城の名手 藤堂高虎

有子山城・大和郡山城・赤木城・宇和島城・大洲城・膳所城・今治城・伏見城・江戸城・津城・伊賀上野城・篠山城・丹波亀山城・和歌山城・二条城・大坂城・淀城……これらの城に関わった武将は、加藤清正と並んで築城の名手と名高い「藤堂高虎(とうどう たかとら)」です。 高虎は、近江国犬上郡藤堂村、現在の滋賀県犬上郡甲良町在士の土豪・藤堂虎高の次男として生まれます。幼名は「与吉」。兄の高則が戦死したことで、藤堂家の跡取りとなりました。成長した高虎は、身長6尺2寸(約190cm)という恵まれた体格のたくましい武者になります。浅井長政・阿閉貞征・磯野員昌・織田信澄・羽柴秀長・豊臣秀吉・徳川家康と、7人の主君に仕え …

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