お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

お城の3R活動③ リユースされた城

地球資源の有効活用を目指す環境省の「3R活動」に似た「お城の3R活動」[リノベーション(Renovation)・リサイクル(Recycle)・リユース(Reuse)]を、3回にわたりご紹介しています。 第3回は、リユース(Reuse)された城です。リユースとは「使える物を繰り返し使うこと」です。城郭の場合、使える物を使い続けることもこれに当てはまります。 前回ご紹介したように、ある城が不要になると、解体した建物の木材や石垣の石は「リサイクル」されて別の城で活用されました。今回ご紹介する「リユース」は、ある城の「ある建物」が不要になったときに、その建物を解体し再度組み立て直して別の城に移す「移築 …

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