お城カタリストの城語り

日本には現在もかつての姿をとどめている城が12箇所あるという。古くは国府の守備の拠点として、そして武士の時代には、武士の居住地と敵からの侵入を防ぐためのバリケードとして作られた日本の城は、やがては政治の拠点としてその役割を変えてきた。シリーズ「お城カタリストの城語り」は、お城カタリストの野口紀美氏が、城の歴史にスポットを当て、我が国の歴史や文化を分かりやすく解説する。

幕藩体制を強固にした幕府による大名家の格付け

関ヶ原の戦いの後、家康は大御所として幕政の基礎を固めながら、大名家の身分を格付けして統制する方向性を示しました。けれど御三家の立場も未確定な試行錯誤の段階で、家康はその生涯を閉じます。 幕藩体制を確立して幕政を確固たるものにするという、家康の強い遺志を継承したのは、2代将軍:秀忠や3代将軍:家光です。大名の格式や序列を整えるなど、幕藩体制の基礎となる国家や社会の仕組みを確立していきました。 今回は大名家の格付けに注目し、幕府の統制の仕組みをご紹介したいと思います。 大名とは、幕府から1万石以上の領地を与えられ、将軍と主従関係を結んだ武士のこと。家康が方向性を示した大名の格付けは、親藩・譜代・外 …

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