和・作法の彩り

全日本作法会で20年以上、作法に携わり、企業や大学にてマナー研修を実施している筆者が送る日本の礼儀・作法に関するチャンネル。
一口に礼儀・作法といってもそこに隠されている、込められている日本の心、文化について発信していきます。

神嘗祭から新嘗祭へ

 前稿では、主に庶民の祭りを取り上げました。元々「まつり」というのは「神様を祀る」「先祖をお祀りする」と表現するように、神仏をおもてなしすることと言えます。 大言海(昭和初期の国語辞書)によると「まつる」は「誠を致し、儀を正し、神霊を慰む」とあります。日頃から神様に接しておられる神社や皇室にも「祭り」はあります。 祭りは春と秋に多く催されます。それは、宮中の祈年祭と新嘗祭に対応しての予祝祭と収穫祭でもあります。  そして、神社および宮中での収穫祭が神嘗祭から繋がる新嘗祭となります。 神嘗祭はその年の実りである新穀(初穂)を天照大神に捧げる感謝祭です。天照大神を祭神としている伊勢神宮で行われます …

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