和・作法の彩り

全日本作法会で20年以上、作法に携わり、企業や大学にてマナー研修を実施している筆者が送る日本の礼儀・作法に関するチャンネル。
一口に礼儀・作法といってもそこに隠されている、込められている日本の心、文化について発信していきます。

折形のこころ

 外国の人に喜ばれる日本の伝統文化の一つに「折り紙」があります。色とりどりの正方形の紙が、折ったり開いたりすることで、花、鳥、など自然の動植物や車、船などに変化します。  この「折り紙」の起源は「折形礼法」に遡ります。進物を包んで渡すという文化は、平安時代から普及しており、公家は主に絹の布に包み、絹の紐で結ぶやり方が主でした。とはいえ、「枕草子」には御餅を紙に包んで贈り届けられたことが出てきますので、和紙も使用されていたのでしょう。一方、武家では、主に強靭で白い和紙を使用しました。和紙で包み、やはり和紙を縒った紙縒り(こより)または水引で結ぶという独自の文化を考え出したのです。 折形(おりがた …

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