和・作法の彩り

全日本作法会で20年以上、作法に携わり、企業や大学にてマナー研修を実施している筆者が送る日本の礼儀・作法に関するチャンネル。
一口に礼儀・作法といってもそこに隠されている、込められている日本の心、文化について発信していきます。

手紙の力

七月は和名月で「文月」といいます。元は「文被月」であり、 七夕に和歌を詠んだり、短冊に願い事を書いたりして「文を広げて晒した」からという説と 稲穂が膨らむので「含み月」から「文月」になったという説があります。  前記の説をとって、「文」から「手紙」についての作法やエピソードをお伝えします。  正式な手紙の形は前文、主文、末文、後付となります。 前文には、頭語(拝啓・謹啓・一筆申し上げます・謹んで申し上げます他)があり、時候の挨拶(梅雨の候、夏本番となり、など)、先方の安否(ますますご健勝のことと)、感謝の言葉(いつもお世話になっており)が含まれます。 主文は、起辞(さて、ところで、他)から始ま …

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