短期大学卒業後大手地方銀行に長年勤務 着付けを習うことで、日本の文化に興味を持つ全日本作法会で20年以上、作法に携わる。 企業や大学にてマナー研修を実施
一月の第二月曜は成人式です。娘さんたちは振袖で式に出席されます。普段はジーパン姿が多い娘さんも、この日だけは和服です。着物は世界中の女性が憧れる日本の民族衣装です。振袖は、とても華やかで全体に柄があります。それに合わせる帯も金銀、色も多彩。柄と柄を合わせてもおかしくなく、むしろ着物、帯それぞれがより映えるように引き立てる役割をしているのです。このような衣装はどこにもありません。 振袖柄もあでやかですが、日本の色が中心なので、日本女性によく似合います。着物と帯だけで充分あでやかなので、ピアスやイヤリングなどのアクセサリーは不必要であり、付けると着物が死んでしまいます。また、流行りのネイルもしない …
よく、作法・マナーを語る時に、「格が上」とか「格が高い」という表現をします。意味は、一言ではいいにくいのですが、より正式というところでしょうか。そのものによっても違ってはくるのですが。 例えば、衣服の場合を考えてみましょう。女性の洋装であるなら、ドレス、ワンピース、スーツという順になります。スーツよりワンピースの方が格上ということに意外だと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 スーツは上下、別々にして使用することができます。とても便利な面はあります。一方、ワンピースは別々にして着る事はできません。なので、格が上ということです。ワンピースよりもドレスが上になります。ドレスは着て行く場所 …
節分に豆まきの慣習があります。「鬼は外」ですね。「追儺(ついな)」がその元です。 「儺」とも云われ、訓読みすれば「鬼やらい」。 もともとは「節分」と「追儺」は別物でした。節分とはその字のごとく、季節の分け目。 立春、立夏、立秋、立冬の前日を表わします。「追儺」の行事は大晦日に行われていたようです。正月の前に鬼を追い払うという考えです。 旧暦では正月と立春の前の節分が近かった、時には節分の方が先に巡ってきたこともあるようです。お正月も節分も大きな節目です。ことに寒い冬から春へ季節が変わると云う時は、心身ともに変化します。神様も訪れますが、邪気もやってくると考えられていました。邪気というのは本来目 …
3月3日は「上巳の節供」です。「桃の節供」、あるいは「ひな祭」とも呼ばれています。 「上巳」というのは、元々は三月の上旬の巳の日を指していましたが、古代中国でも三月三日と決められていたようです。 この日に唐では官民ともに水辺で祓除をしていました。その風習が日本に伝わり、平安時代の「源氏物語」にも「曲水の宴」として、当時の公家社会での「上巳の節供」の様子が描かれています 日本でも、木の葉や紙を人の形に作り、それで自身の、あるいは幼い子供の体をなでて、厄をそれに移して流すという慣習がありました。このなでものがひな人形の元だと考えられています。現代でも「流し雛」として地方では残っています。 …
「ビジネスマナー」という言葉はいつごろできたのでしょう。 今ではすっかり定着した言葉のひとつです。 「ビジネスマナー」とは職場での作法、エチケットです。だからといって特別なものではありません。人として当たり前のことが大半です。 毎年、3月から4月はビジネスマナー研修が盛んに行われます。 身だしなみ、お辞儀の仕方、挨拶、電話応対、名刺交換、報告・連絡・相談など。 これらは、ビジネスの場だけに必要な事ではありません。 私たちの日常生活においても大切なマナーです。 身だしなみは、職場に合った服装、髪型。何よりも清潔感が大事です。 お辞儀は、日本において、お相手への敬意を表す型です。日本流で …