次に支配者となった日本は、第一次大戦が終わった時点でアメリカ、イギリスに次いで世界第三の海軍力を誇っていた。しかし、近代日本外交最大の資産であった日英同盟がワシントン会議で事実上破棄に追い込まれると、帝国海軍は専ら対米戦を想定することとなり、関心はアメリカを望む太平洋へと向かった。 これに対して中国大陸への関心を深めたのが帝国陸軍だった。日露戦争後の日露協約によって満州での日露棲み分けが約されたことから、日露関係の基調は対立から協調へと転換し、北方から我が国への脅威は大幅に減退した。しかしそれも束の間、ロシア革命が起こって帝政ロシアが崩壊。共産主義国家ソ連にどう備えるかが国防上の課題として再び …
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